霊界物語10巻・第2篇 禊身の段
第29章 言霊解三 （通算459章）神明の戒律
〇省、恥、悔、畏、覚の五情は霊魂中に含有す、すなはち神明の戒律なり。末世の無識、みだりに戒律を作り、後学を眩惑し、知識の開発を妨害す、神府の罪奴というべし。
（体） （義） （用）
恥 （荒魂） 勇 断 進 果 奮 勉 克
悔 （和魂） 親 制 平 修 斎 治 交
霊魂 省 直霊
畏 （幸魂） 愛 割 益 造 生 化 育
覚 （奇魂） 智 裁 巧 感 察 覚 悟
〇釈迦の十戒といひ、キリストの十戒といひ、その他の学者神道者の唱導する戒律は、悉皆浅薄、偏狭、頑迷固執にして社会の発達、人智の開明に大害をなすものなり。
〇人は天帝の御子なり。神子たるもの、真の父たり母たる上帝より賦与せられたる至明至聖なる戒律を度外視し、人の智慮によって作為したる不完全なる戒律を盾とたのみ、もって心を清め徳を行ひ、向上発展し、立命せむとするは愚の骨頂にして、あたかも木によって魚を求めむとするがごとし。
経魂たる荒和二魂の主宰する神魂を「厳の御魂」といい、緯魂たる奇幸二魂の主宰する神魂を「瑞の御
魂」といい、厳瑞合一したる至霊を「伊都能売御魂」というのである。
（大正9年1月15日 講演筆録 谷村眞友）
意味の概略：
厳の御魂：原理としてはたらき、時に父神として語られる。比喩として機織りの経糸の役割であり、一度張られた経糸は張りつめ、緩むことは許されない。
瑞の御魂：千変万化の救済の活動をする母神として語られる。時に機織りの緯糸に比喩えられ、経糸の間を一度通すたびにソウコウで2.3度打たれる。苦難に耐えつつ活動する役割。
伊都能売御魂：厳瑞合一した円満具足の神として活動される神霊。満月に譬えられる。（概略の文責.目崎真弓）
2019/12/16〜19.ニューデリーにて ＡＮＵＢＩＶＨＡ主催.第10回平和と非暴力の国際会議のための原稿